4月から約6ケ月にわたり開催されます大阪・関西万博、話題の大屋根リングは短期間ではありますが世界一の木造建築物としてギネス登録され、木材利用量は約27,000m3と報告されています。柱サイズは420mm×420mm、梁サイズは210mm×420mm、CLTは3層3プライ。SNS上で様々な議論がなされていますが、大会HPでは国産材7割、輸入材3割となっています。CLTにはヒノキが使用されていますので、柱、梁の国産材率は下がることになります。国産材だけで造ることができなかった理由は、森林環境も踏まえた適切な計画な下、伐採計画をしなければいけないこと、林業就業者の不足の問題のほか、これだけの規模の建築物だとWTO対象の建築物となることがあげられると考えられます。

大屋根リングのほか、複数のパビリオンでも木材利用が目を引きます。

また管理区域内のRITE館は、CLTによる折版構造でできていて、桁行方向を4分割し、分割された各部分は下で28枚の三角形のCLTを丁番で繋ぎ、折り曲げながら組み上げていく、ハングアップ工法で建て方が行われ、閉幕後は逆に平らな状況に戻して丁番をはずして分解し、再利用されることになっています。

休憩所やトイレにもちょっとした木遣いが見られ、そのアイデアは製材所訪問の際、ヒントを得られたのかもしれません。
